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「実家を相続したけれど、雨漏りしていて売れるかわからない」「築40年を超えたアパートを手放したい」──こうした建物の傷みを抱えた不動産の相談は年々増えています。
外壁塗装や防水工事に携わっていると、「売る前に直したほうがいいですか?」と聞かれることがよくあります。答えはケースによって違います。この記事では、修繕してから売るべきか、そのまま売るべきかの判断基準と、訳あり物件の売却方法を解説します。
「訳あり物件」とは?
一般的に、次のような事情を抱えた不動産は「訳あり物件」と呼ばれ、通常の仲介では買主が見つかりにくい傾向があります。
- 雨漏り・シロアリ被害・傾きなど建物に不具合がある
- 築年数が古く、大規模な修繕が必要
- 再建築不可、借地権付きなど権利関係が複雑
- 共有名義で、共有者の同意がとれない
- 事件・事故があった(心理的瑕疵)
- 長期間の空き家で荒れている
修繕してから売るか、そのまま売るか

建物に不具合がある場合、選択肢は大きく2つです。
| 修繕してから仲介で売る | そのまま買取業者に売る | |
|---|---|---|
| 売却価格 | 相場に近い価格を狙える | 相場より低くなるのが一般的 |
| 売主の負担 | 修繕費・時間がかかる | 修繕不要。手間が少ない |
| 売却までの期間 | 買主が見つかるまで数か月〜 | 早ければ数週間程度 |
| 契約不適合責任 | 原則として負う | 免責になる契約が多い |
修繕してから売るのが向いているケース
- 不具合が部分的で、補修費用が比較的少なく済む
- 立地が良く、修繕すれば相場に近い価格で売れる見込みがある
- 売却を急いでおらず、時間をかけられる
そのまま売る(買取)のが向いているケース
- 雨漏りが広範囲で、原因の特定や修繕に大きな費用がかかる
- 築年数が古く、修繕しても建物の評価が上がりにくい
- 遠方に住んでいて、修繕や管理の手配が難しい
- 相続などで早く現金化したい
✅ ポイント
雨漏りは原因箇所の特定が難しく、一か所直しても別の場所から漏れることがあります。修繕費が読みにくい場合は、無理に直さず買取を検討するのも合理的な判断です。
売却前に知っておきたい「契約不適合責任」
2020年4月の民法改正により、売主は、売った物件が契約内容に適合しない場合に責任を負う「契約不適合責任」を負うことになりました。雨漏りなど知っている不具合を隠して売ると、後から修補や代金減額、損害賠償などを求められるおそれがあります。
不具合は正直に伝えたうえで、契約書に明記することが大切です。買取業者に売却する場合は、この責任を免除する条件で契約できることが多く、売主にとって大きな安心材料になります。
訳あり物件の買取業者を選ぶポイント
- 訳あり物件や再建築不可・共有持分などの買取実績が豊富か
- 査定額の根拠を説明してくれるか
- 契約不適合責任の免責について明記されているか
- 残置物の撤去や測量などの費用負担はどうなるか
- 複数社の査定を比較できるか
買取価格は業者によって差が出やすいため、1社だけで決めずに、複数社に査定を依頼するのがおすすめです。
空き家のまま悩んでいる場合は
すぐに売るか決められない空き家は、売却・賃貸・解体・活用など複数の選択肢を比較してから決めるのも一つの方法です。空き家は放置すると劣化が一気に進み、雨漏りや外壁のはがれが近隣トラブルにつながることもあります。早めに方針を決めることが大切です。
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まとめ
- 雨漏り・築古・権利関係が複雑な物件は「訳あり物件」として扱われやすい
- 部分的な不具合で立地が良ければ「修繕してから仲介」も選択肢
- 修繕費が読めない・早く売りたい場合は「買取」が合理的
- 不具合は隠さず伝える。契約不適合責任の免責条件も確認
- 買取業者は複数社の査定を比較して選ぶ
建物の傷みがあっても、売る方法はあります。一人で抱え込まず、まずは状況に合った売り方を比較することから始めてみてください。


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